2007年5月6日日曜日

展示会風景



GW最後の日曜は雨。
まだ体調に波があるようで、私もゆっくりさせてもらいました。
でも、明日からは、放りっぱなしの荷物を片付けたいと思っています。

で、本日の1枚(・・・と、まるで「美の巨人たち」のようでありますが)。
「樹」です。
昨日紹介した「森」を正面にしたとき、左手に立っているのがコレです。
ちょうどこれの仕上げにかかっている真っ最中に迎えたのが、18年間一緒に暮らした愛猫の危篤状態。
制作最後の数カ月は、愛猫の旅立ちと作品の完成と、ただひたすら無心に最後まで見届けるという行為で過ごしたストイックな期間です。
仕事も投げ捨てて、ただその2つのことだけに集中していました。
完成間際に、美術展出展の話を受け、ほんじゃ出す? ぐらいの軽い気持ちで出展したところ、初回出展にもかかわらず受賞、国内4美術館回覧となりました。
今も、これは猫にもらった賞だと思っています。
私にとってもそんな特別な作品でもあり、どこかでキチンとした展示をしたかった。
なのですが、この作品の高さが約2.6m。
都心、ビル内のギャラリーの天井高の平均が2.5m。
だから、展示をしても、作品の足元か天辺がキツキツの、狭苦しい展示になってしまいます。
いやいや、自然の造形物はもっと伸びやかでなければいけない。
ということで天井高を求めて見つけた展示会場が、ここ、横浜でした。
スクッと立ち上がり、伸び伸びとした作品を見るのは、私もここが初めてです。
猫チン、オマエも見ていたかい。
この制作中、自分に神が宿ったと感じたときが数回ありました。
長時間にわたり根を詰めて針を運ぶという作業を極める中での、ランニングハイの状態であったというわけですが、あの快感はなかなか忘れられません。
ふーッと体が軽くなるような、開かれた場所に急に自分が上昇していくような、軽やかで胸躍る感覚が怒涛のように押し寄せてきます。
手元では、全く考えなくても、無駄なく確実に必要なところに勝手に手が動いて針を進めていく。
まるで誰かに体を乗っ取られたような感じなのですが、それが愉快で可笑しくてたまらない。
そんな感じでした。
この作品、そういう過去のある不思議な作品となりました。
穏やかにただ立っているヒノキ(皆には杉と言われますが)に見えますが、結構、これが魔法の樹なのですよ。
ご覧になる方のほとんどは、この作品の周りをぐるりと1回転します。
そう、平面だけど、どっちも表だから。
作っているときは、片面だけを見ているのですが、常に裏面を意識しながら作るので、立体を作るような感覚で作ることになります。
この種の、平面にして立体作品。
私の十八番となりつつあります。

http://www.ne.jp/asahi/hiros/studio/

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