2011年2月9日水曜日

‘あかん’

少し前の話だが、仕事でとある会社に縁ができた。
東京は渋谷のど真ん中にある会社だが、その会社、9割の社員が関西弁で話す。
関西弁を操れない私は、その会社では明らかな「よそ者」だ。
おしゃべりな私も、無口になって仕事していたものだった。

私の作業スペースのパーティションの向こうではよくミーティングがあった。
明るく前向きな話題のときは、テンポもリズムもよい関西弁で、ちょっとしたコント風だ。
が、ある日、数名が声をひそめて話し出したのが、経営が危機的状況にある会社の話題だった。

「あそこ、かなり危ないらしいなあ」
「社員さんも、何人か辞めはったらしいですよ」
「銀行さんにも断られたって言いますやん」
「え、ほんま? どないするんやろなあ」
「こない状態、いつまで続くんやろ」
「あかんなあ」
「あかん・・・」

うろ覚えの関西弁なので表現の間違いはあるかもしれないが、こういうヒソヒソ話のときの関西弁はウェットだ。
関係した会社を心配している情の部分を感じるが、標準語圏の育ちの私には、ねっとりと絡まれる感じもする。
一番怖かったのは、関西弁の「あかん」のニュアンスがつかめないことだ。
程度がまったくわからない。
倒産寸前の「あかん」なのか、利益減少の「あかん」なのか、気に入らない程度の「あかん」なのか…。
よくわからないけど、とにかく、その会社ヤバイらしい!
私にはまったく関係のない会社なのに、そう思うと、とても怖かった。
今でも、「あかん」と聞くと、ふっとこのときの話を思い出しちゃうのよね。

さて、本日は、追い迫っている制作活動。

小さなものを作るのに、私の作業はいつも大仰だ。
なんで、こんなに材料広げるかね(^^;
あーてもない、こーでもないとやりながら、ドタバタしてたどり着いたのがコレ。

この質感に納まるまで、半日もかかってしまった。
時間はない。急がなくちゃ!

明日10日はレッスンでーす(^O^)



hiroko Inagaki art work
http://www.ne.jp/asahi/hiros/studio/

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