2012年6月9日土曜日

展示の後日談(2)

先の展示は数年ぶりの個展。
会場では、どうしても「お久しぶり!」という挨拶が多くなります。

初日は、女子高時代の同窓会状態。
午前には部活の面々、午後には友人つながりの先輩にあたる方が御嬢さんと。
気分は十分に女子高生なんだけど、実際はおばちゃんたちなのよね^_^;
遠方から足を運んでくれた皆様、ありがとうございました。

別な日には、前職で一緒だった知人から、昔の職場のメンバーの近況を聞いたり。
以前、私の展示会場で知り合いになった方同士が、偶然に一緒になって驚いた日もあったな。

展示って、会場での懐かしい出会いに、フッと昔にワープする瞬間があるんです。
過去から現在に至る自分の変化と、身の回りに起こった事象を考える・・・いや、感じる。
そして、人との縁について意識させられることがよくあります。

最終日。
「覚えてらっしゃいますか?」とのお声がけに振り向くと、柔らかい物腰の女性。

はて? どなただったかしら??

「昔、稲垣さんから猫をいただいて・・・」
「あああーーーー! 練馬に住んでいたときの!!」

あまりの懐かしさに、思わず大声を出してしまいましたよ。
もしや18年ぶり?

そーなんですよ、その昔、子猫拾っちゃったんですよ。
里親見つけるまでだと思って。
でも、狭い部屋にはすでに約10kgになる巨漢猫がいる。
両猫の間を取り持ちながら、虫下しして、ノミ取って、看病もどきして、予防接種して、etc...。
約1カ月半のうちにデカ・チビ猫同士も仲よくなって、1人+2匹の生活。

そうこうしながら里親さんを探していたとき出会ったのが、先の女性。
 とてもしっかりとしたご対応で、きっと、この方なら一生大切に育ててくれる!
良いご縁に安堵し嬉々としたものの、やっぱり引き渡しの日は辛かったな・・・。

それから18年。
お願いしたわけでもないのに、毎年、年賀状で猫の状況を教えてくださるんです。
お正月に猫近況を教えてもらうたびに、ゆるっと気持ちが溶けるような温かさを感じます。
浅い考えで拾ったチビに良縁を見つけることができたことが嬉しいのと、最後の辛い思いも決して無駄じゃなかったと思えて。
自分がホッとするんですね。

そして、その方が18年ぶりにオイラの目の前にいる!
18年間の気持ちが一気に湧いてきて、なんだかしどろもどろになっちゃってましたね(笑)。

「もうおばあちゃんで、ちょっとボケてきたんだけど」と見せてくれたのがコレ。


また会えたね!

負けん気の強い目が
子猫のときのまんま。

柔らかい毛並みの下の
華奢な骨格、
ちゃんと覚えてるよ。





18年前に拾ったチビ猫が、写真の向こうから私を見ている。
なんだか、輪廻転生で再度巡り合ったような感じです。
展示会場でのひと時、胸がいっぱいになりました。
頂いた写真、宝物です。
ありがとうございます。

チビ猫に良縁を見つけたなんてのは、オイラの思い上がりだな。
チビ猫がオイラに良縁を運んできてくれたんだ。
この女性との良縁で気持ちが救われたのは、自分だ。

18年経って、やっと小さな出来事の意味を理解した気がします。
オイラ、まだまだだな(笑)。


昔見た、菜の花畑。
黄色って、
記憶の中で
どんどん明度があがります。

思い出すと、
菜の花畑が
まるで極楽浄土のように
輝いています(笑)。

何でだ?



現実に時間軸を掛け合わせると、
希望や期待、思い込みが相まって、別次元の世界が広がるのかもしれません。

記憶の中で変化することもあれば、
時が経って見えてくることもある。

でも、どれもがその人にとっての事実なんだと思います。
hiroko Inagaki art work

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2 件のコメント:

  1. 言葉にできない位

    重みのあるすてきな お話でした!!!raintree

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  2. >raintreeさん
    展示自体も久しぶりだったのですが、思わずして、自分の過去を振り返るたくさんの「久しぶり」があった展示だったんです。でも、その「久しぶり」がちゃんと今につながってる。縁って不思議ですよね~。

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