2013年2月20日水曜日

嫁入り

今週頭の日曜日。
昼ごろのろのろと起きてきた私は、あるメールを見て目が点(+_+)

「2003年10月に、西荻窪のGallery Madoでの展示会で拝見したスカートが…」

へ? 確かにあったはずけど、どこだっけ?

2003年って10年も前だし、その後に引っ越しもあったし・・・
作品ストックの箱をゴソゴソと・・・

あったーーっ!!


ありました、ありました^_^;
遊学先の Firenze のイメージをスカートに刺した作品です。
Duomo などの観光地よりも、自分が親しんだ普通の町並みをイメージして作ろう。
そう思って記憶にある Firenze を刺したのが下の作品です。


表は昼のFirenze。

太陽のもと、
白いハトが飛んでます。
教会が多い街だから、
ハトがいっぱいなのだ。

近くの花屋や定食屋、
立ち読みばかりした本屋。
 



裏は夜のFirenze。

月と星が輝き、
黒猫ちゃんのお出まし。

城門をくぐった先には、
よく飲みに行ったエノテカ。
友人と立ち寄った、
バーやレストランも。




そんなことを思い出し、思い出し、記憶の中で刺していたんだよなぁ。
現在は、素材感を前面に出して、ざっくり作る作品が多い。
でも、あのころは、一針一針、自分の思いをしっかり刺してたな。

古い作品。
それは、そのまま昔の自分。

昔の作品を前に、いろいろな記憶と情感がよみがえってきました。
そして、この10年を振り返り、今の自分をあらためて意識もし・・・。
ほんの数行のメールに思いっきりゆさぶりをかけられて、時空をグルングルン回った感じです。


そして、今日。
この作品はお嫁に旅立っていきました。

作品を作っていると、作品が意志をもって独立したと感じる瞬間があります。
自分をこうやって作ってくれ。
そう語りかけ始め、その時点から、作品は一人歩きをはじめます。
でも服飾品や雑貨において、それは非常にまれなこと。
でも、このスカートには強い意志が宿った。
展示後、数回お声掛けがあったものの縁づかず、再びじっと待つこと数年。
やっと自ら選んだ場所に旅立っていきました。
「アタシ、行くから」
そんな感じです。

それまで10年。
10年も気にかけてくださった方と、ずっと待ち続けたスカート。
作り手をもはさまぬ強い縁に、感動するやら、不思議感にしびれるやら。
この数日、この件でぽわーんとしてました(笑)。

こんなご縁ってあるんですね。

刺しゅう技術はそう悪くないと自負しているものの、私は決して万人ウケする作品を作れる人間ではありません。
でも、ウケを気にせず自分の気持ちに正直なものは作っているつもり。
たった一人であっても、それを受け止めてくれる方がいる限り、やはり正直に丁寧な手仕事を続けたいな。
あらためて、そう思いました。


実は、5月に展示をやります。
今回の件を励みに頑張るぞ~(*^。^*)

hiroko Inagaki art work

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