2015年6月26日金曜日

東天紅鶏、海を渡る

5月展示のキャプション公開振り返り。
展示のときのキャプションに、若干手を加えております。

最初に紹介するのは海を渡った東天紅鶏。

彼、海を渡りました。
作家は猫2匹抱えて動けないのに(笑)。
遠くシアトルの方に嫁いで、かわいがられているはずです。
元気でな~(ノД`)あ~ん






東天紅鶏(トウテンコウ)/Gallus gallus domesticus(Long crower)
(日本天然記念物)
キジ目 > キジ科 > ヤケイ属
体 長 : 約4050cm
分 布 : 日本各地

日本でのニワトリの歴史は長い。仏教に傾倒した天武天皇が発した肉食禁止令には、指定動物にニワトリが記されており、すでに600年代には日本でも食用とされていたことがわかる。以降、日本では、ニワトリは観賞用として育成され交配されていくことになる。日本画でも多く被写体として扱われ、特に伊藤若冲や狩野永良の群鶏図は有名だ

その観賞用の一つ東天紅鶏は長鳴き鶏の一種で、容姿の美しさと併せて鳴き声の長さに特化するよう改良されたニワトリだ。一般人には決して美声には聞こえないが、張り上げた声の最後を絞り出すように延々とのばす鳴き方が特徴。各地での鳴きあわせ大会の中には、音律、張り上げ、鳴きだしの明瞭感などのほか、「鳴き声の長さは18秒以上が好ましい」とルール化しているところもある。愛好家のサイトには「○○さん育成の有精卵を譲ってください」などの投稿もあり独自交配も盛ん。ちなみに、マニアの間では「鳴く」とはいわない。「謡」だ。

東天紅鶏に限らず、日本ではニワトリを神格化し珍重してきた。天照大神が天岩戸に閉じこもったときに、大神を呼び出して再現を知らせる時の声を告げた吉兆の鳥として、ニワトリを境内で飼う神社も多い。「鳥居」という言葉の由来には、天照大神を呼び出すために鳴かせた長鳴き鶏の止まり木だったからという説もある。角界では、手を土につける四足は負けを意味して縁起が悪いと嫌い、ちゃんこ鍋に入れる肉には、常に二本足で立つニワトリを使うことが多い。

それほどの縁起鶏なら食せばさぞや良いことがあると思うだろうが、現在、東天紅鶏は天然記念物に指定され食べることはできない。


hiroko Inagaki art work

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